映画『巫女っちゃけん。』、『野球部員、演劇の舞台に立つ!』

Date:2017年12月20日13時01分 | Category:シネマ | Writer:古山和子
映画『巫女っちゃけん。』、『野球部員、演劇の舞台に立つ!』
新年は福岡発の作品から、映画初め。


映画『巫女っちゃけん。』
■監督:グ スーヨン
■出演:広瀬アリス、山口太幹、仁村紗和ほか
■配給:スリーパーエージェント
◎1月20日(土)より福岡中洲大洋、イオンシネマ福岡、TOHOシネマズ福津ほかにて公開






映画『野球部員、演劇の舞台に立つ!』
■監督:中山節夫
■出演:渡辺佑太朗、舟津大地、川籠石駿平ほか
■配給:パンドラ
◎2月24日(土)よりユナイテッド・シネマ キャナルシティ13、Tジョイ久留米、小倉コロナシネマワールドにて公開






 寅さんも007もいないお正月は、やっぱり淋しいな…なんてこと言ったらスグに年がバレちゃいますね。まぁ今年も心豊かにしてくれる映画との出会いを願いながら、1月から2月に上映の“福岡県内で製作された映画”を二つご紹介しましょう。

 テレビコマーシャルでも注目された福津市の宮地嶽神社を舞台に作られたのが、1月公開の『巫女っちゃけん。』

 人気姉妹の姉、広瀬アリスが演じるのは宮司の娘役。幼い時に母親が家を出たことがトラウマとなってか、何をやりたいのかも見出せず全くやる気なしのこの娘。仕方なく巫女のバイト中なんですが、行儀も口も悪く、周りからも鼻つまみ者状態に。そんな彼女が、ある日出会ってしまった事件。追いつめられた彼女がとった突拍子もない行動が思いもかけない暖かい展開をみせ、彼女自身にも将来の夢を与えてくれるラストへ。ホントにこんな巫女さんがいたら宮司のお父さんは大変ですよね!?因みに、この宮司役は北九州出身のリリー・フランキーです。 

 宮地獄神社の全面協力のお蔭で初詣だけではとても知ることができない、緑に包まれた見事な境内の各所がスクリーンに映し出され、是非ゆっくり訪れてみたいという思いを抱かせてくれる映画となりました。

 もう一つは2月公開の『野球部員、演劇の舞台に立つ!』。こちらは八女市民の熱い思いが結集し10年がかりで完成させたという青春映画です。
 高校の部活ものなんですが、タイトルからして「?」ですよね。実はこれ、原作は八女市在住の元高校教師竹島由美子さんが、自身が演劇部顧問として体験した実話を元に書いたもの(演じるのは宮崎美子)。

 監督が、熊本出身で1作目の『あつい壁』以来『兎の眼』『原野の子ら』など地道に心打つ映画作りを続ける中山節夫。生徒の個性が埋もれがちになっている今の教育現場に危機感を感じ出した時に原作に出会い、映画化を考えたきっかけとなったのが野球部指導者の言葉“野球だけの人間になるな!”。

 演劇コンクールの会場、野球大会の応援席シーンにも、地元高校生をはじめ大勢の八女市民ボランティアの姿が。

 なだらかな丘陵に続く茶畑、白壁の旧家が並ぶ町並み、伝統工芸など、八女ならではの魅力を見せながら、未来を生きる若者たちに“いい人生を”とエールを贈りたくなる映画です。


古山和子
RKBアナウンサー時代には「ユーアンドミー」や「ザ・モーニングダイヤル」などを担当。現在もラジオ番組や講演会で映画を中心にしたおしゃべりで活躍中。