「フーズ・ネクスト」ザ・フー(71年録音)

Date:2017年10月20日12時01分 | Category:音楽 | Writer:相川 潔
「フーズ・ネクスト」(71年録音)
ザ・フー


パワーと完成度を象徴する
ブリティッシュ・ロックの傑作


 ブリティッシュ・ロックのB級バンドとしてモッズの代表的立場だったザ・フーはロックオペラ「トミー」の成功により格を上げ、次に発表する「ライブ・アット・リーズ」のヒットによりレッド・ツェッペリンと肩を並べる存在に急成長する。

 溢れるアイデアを元にSF映画制作を試みるが頓挫となって新たな作曲を集め出来上がったのが「フーズ・ネクスト」である。ピート・タウンゼントの才能は冴えにさえていたのだろう、オープニングはシンセサイザーの繰り返しが左右に飛び回り、このイントロから強烈にアピールする「ババ・オライリー」同様に、アルバムの最後を締めくくる「無法の世界」はステージでの盛り上がりが華やかで数多くのバンドにカバーされる名曲となっている。

 一方心に染み入るようなバラード「ビハインド・ザ・ブルー・アイズ」も印象的でロジャー・ダルトリーの歌唱力も一段とアップしている。グリン・ジョンズのプロデュース力も見事ながらピートの作詞作曲編曲と破天荒なキース・ムーンのエネルギーなど彼らの持てる能力が一気に結集した世紀の名盤となったのだ。


このレコードは80年代後半に発売された英国リイシュー盤である。この時期は欧州の輸入レコードが異常な安さで出回っていた。


相川 潔
元広告会社社員・長崎市生まれ熊本市在住。
ジャズ、ロック、ソウルなどのレコードを追い求めて数十年。名盤、奇盤多数。
レコードは盤、ジャケット、再生機を含めて楽しむべき芸術だと思います。