「枯葉」チェット・ベイカー(74年録音)

Date:2017年07月20日13時01分 | Category:音楽 | Writer:相川 潔
「枯葉」(74年録音)
チェット・ベイカー

豪華メンバーのサポートにより
完全復活をアピールする名作


50年代のデビュー以来、暖かなサウンドを放つトランペットと甘いマスク、中性的なボーカルでジャズ界の人気をさらったチェット・ベイカーは暗い陰を背負う。麻薬代を払えずマフィアから前歯を抜かれた。辛い闘病生活を過ごした後、70年代に復活のチャンスを与えたのがクリード・テーラーだった。チェットの実力を発揮させるためポール・デズモンド、ヒューバート・ロウズのホーン奏者にボブ・ジェームズ、ロン・カーター、スティーブ・ガッド、ジャック・ディジョネットなどCTIオールスターズの豪華メンバーをサポートにつけ、ドン・セベスキーの洗練されたアレンジを施す。冒頭の「枯葉」からメロウで煌びやかなCTIサウンドだ。ジャズ界に数々の「枯葉」が存在するがこの演奏は正にワン&オンリー。ボーカルを聴かせる3曲も胸に込み上げるものが…。
「ファンク・イン・ディープ・フリーズ」もハンク・モブレーのオリジナル曲より出来が良いみたい、という感じで魅力満載である。ただオリジナルの見開きジャケット盤が手に入らず、女性の顔が片方ずつしか見えないのが惜しい!


このレコードは再発売の日本盤なのでCTIレーベルの重厚さが無いジャケットでコレクションとしてはいささか残念である。

相川 潔
元広告会社社員・長崎市生まれ熊本市在住。
ジャズ、ロック、ソウルなどのレコードを追い求めて数十年。名盤、奇盤多数。
レコードは盤、ジャケット、再生機を含めて楽しむべき芸術だと思います。