福岡市博物館「世界遺産 ポンペイの壁画展」〜6月18日(日)

Date:2017年05月19日13時01分 | Category:博物館・美術館 | Writer:ぐらんざ編集部
福岡市博物館「世界遺産 ポンペイの壁画展」〜6月18日(日)

2000年の眠りから覚めたポンペイ壁画展
古代ローマ人の美意識が詰まった“古代絵画館”


 2000年の眠りから突如覚めたイタリア南部の都市ナポリの近郊ポンペイ。

 長靴の形をしたイタリアのくるぶしの辺りです。
 西暦79年、ベスビオス山が噴火し、ポンペイの街は一昼夜降り続いた火山灰と、その後押し寄せた火砕流により、逃げ遅れた数千人の人々とともに、その時代を瞬時に閉じ込め、永い眠りにつきました。

 当時人口2万人を擁していた港町ポンペイの栄華の程がどれほどの凄さであったかは、正に2000年の空白の時空を超えた今回の壁画展に見て取れます。
 一つは埋もれた街全体から見て取れる古代ローマの都市機能や都市インフラの高度な完成ぶりです。

 もう一つは古代ローマ人の芸術・文化への関心の高さを示す美的感性や豊かで快適な暮らしぶりです。紀元前後のこの時代、日本は農耕文化が成熟した弥生時代ですが、これ程鮮明でリアルな芸術表現は想像を超えています。

 日本では7〜8世紀のキトラ古墳や高松塚古墳の壁画が有名で残っているぐらいで、ポンペイの技術は不思議としか言いようがありません。

 今回の壁画展の目玉は、第2章に展示されている「日常の生活」と銘打ったコーナーで、ローマ貴族の農園別荘の一室を再現したもので、“ポンペイの赤”と呼ばれる特徴的な色彩で描かれた壁画の数々は当時の華やかさを連想させ、一度目にすると忘れられない程の鮮やかさです。

 ポンペイのこの世界的な大発見は1748年の事ですが、発端はそれを上回る40年ほど前、近くの小さなエルコラーノという町で井戸を掘っていた農夫が偶然遺跡の一部を掘り当て、それがポンペイへと繫がったもので、今では揃って遺跡地域として世界遺産に登録されています。

 イタリアは人間が作った文化遺産もさることながら、“ナポリを見てから死ね”と言うぐらい自然の風光も明媚で、昨年1月時点の世界遺産は51箇所の多くを抱えていますが、治安に不安が付きまとうだけに、ヨーロッパに行かずして世界遺産を堪能するのも賢者の選択かもしれません。

カルミアーノの農園別荘
(壁画を一連の空間装飾として再現した展示イメージ)
写真提供:Altritaliani












《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》
後1世紀後半
ナポリ国立考古学博物館蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE - Luciano Pedicini / fotografo


廣靖邦(ジャーナリスト)
元RKB報道局長。ソウル特派員中海外の文化、歴史に目覚める。これまで50カ国余・16万キロをレンタカーで回り、各地の風土、文化を観察し博物館、美術館等を歴訪。現在西南学院大学マスメディア実践論講師、西日本文化協会評議員、九州経済フォーラム理事、九州観光推進機構運営協議委員、九州日中文化協会理事長、モンゴル友好協会理事、九州国立博物館振興財団専務理事等。



福岡近郊博物館・美術館5月〜のスケジュール
※( )内の料金は、特別・前売り・団体料金、詳細はお問合せください

九州国立博物館
タイ 〜仏の国の輝き〜


〜6月4日(日)
●一般 1,600(1,400)円
●高大生 1,000(800)円   
●小中生 600(400)円
休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日
の場合は開館、翌日休館)
☎050・5542・8600(ハローダイヤル)







福岡市博物館
世界遺産
ポンペイの壁画展


〜6月18日(日)
●一般  1,500(1,300)円 
●高大生 800(600)円
●小中生 500(300)円
休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日
の場合は開館、翌日休館)
☎092・845・5011





久留米市美術館
夢の美術館
〜めぐりあう名画たち〜


6月3日(土)〜7月16日(日)
●一般  1,000(800)円 
●65歳以上 700(500)円
●高大生 500(400)円
休館日/月曜日(ただし月曜日が祝日
の場合は開館)
☎0942・39・1131




長崎県美術館
愛の軌跡
マリー・ローランサン展


〜6月18日(日)
●一般 1,200(1,000)円   
●高大・70歳以上 900(700)円
●小中生 700(500)円
休館日/5月22日(月)、
6月12日(月)
☎095・833・2110





長崎歴史文化博物館
ジブリの大博覧会
〜ナウシカからマーニーまで〜


〜6月25日(日)
●大人 1,400(1,100)円
●小中高生 800(500)円
休館日/5月15日(月)
☎095・818・8366