今月のひと 照明デザイン工房ラルース 中川 義彦さん

Date:2017年01月20日13時01分 | Category:今月のひと | Writer:ぐらんざ編集部

九州国立博物館のイベントを支えるかたわら
あらゆるジャンルに才能を発揮する超職人



 九州国立博物館の照明及び技術部門を開館から一手に引き受けている方、ということで話をうかがいにいった今月。が、聞いてみれば出るわ出るわ、とにかく多彩な趣味のオンパレードで、それがすべて玄人はだしというから驚かされる。まずは下の写真からもその緻密さのわかるプラモデル。
「子供のころからプラモデルは好きでしたね。佐賀の三瀬で生まれて、なにせ田舎だからまわりに売ってないんですよ。だから修学旅行にいくたびに、自分へのおみやげにプラモデルを買ってた(笑)。ほかに、紙製の新幹線なんか作ったりして。当時『少年の科学』っていう雑誌によく載ってた電車のつくり方みたいな記事を見ながらね。いまでもネットでペーパークラフトのページなんか見つけると、ついついダウンロードしちゃいますね」

 その作品セレクトはレーシングカー、戦闘機、戦艦となかなか少年チック。しかし、間近でよく見るとどれも既成のプラモパーツだけで完成させてはいない。プラスチックでは再現できない細かいパーツ(エッチング)を自分で切り出したりして加えていくという、実に手のこんだ手法を用いているとか。これによって、より精密感が出るらしい。
「限界ぎりぎりのデザインが好きなんですよね。スーパーカーよりはレースマシン。飛行機も船もスピードを重視してよけいなものを積んでないところに魅力を感じます」
 そしてパソコン画面で作品を見せていただいていると、今度は絵画が!スペインの画家ベラスケスの模写から、博物館の受付ロビーフロアに描かれた巨大なだまし絵まで、このスケール感には驚愕。
 ほかにも、最近では市販のキットを1万円くらいで買いそろえて、土星の輪も見えるくらいの望遠鏡を作ってしまったりと、趣味の広がりは果てしないよう。ということで、肝心の本業の話のほうはまたいずれ。


(右上)ドイツの名機メッサーシュミットBf109F。転がったドラム缶や砂利までリアル。
(右下)手前はホンダのレーシングカーHONDA RA-272。後部の細かいキャブレターは別売とか。
(左上)17世紀のスペインの画家ベラスケスの代表作「バッカスの勝利」を模写。
(左下)昨年3月に九州国立博物館で開かれた「始皇帝と大兵馬俑」では、ロビー床にだまし絵を制作。まるで穴が掘られているよう。