「ホテル・カリフォルニア」(76年録音) イーグルス

Date:2016年12月16日12時28分 | Category:音楽 | Writer:相川 潔
「ホテル・カリフォルニア」(76年録音)
イーグルス

ロックの時代の終焉を告げる
20世紀に残るモニュメント


 70年代のアメリカンロックを代表するバンドがイーグルスでこの作品が76年のグラミー賞を受賞し、彼らは最高の名声を受けると共にこれでロックの時代が終焉したと言われている。永年ウェストコーストサウンドを引っ張ってきたがこの地の出身者は一人もいないヒッピー集団であった。バッファロー・スプリングフィールドの流れを伝える西海岸の代表で「気軽にいこうぜ」の表題作でスタートを切るが、今作での彼らの曲のテーマは社会の歪みや閉塞など、この時代を微妙に反映する内容で人々の心に強く訴えるものだった。ジョー・ウォルシュが参加して起爆剤となり、ドン・フェルダーとのギターアンサンブルがさらに強化されて発表したこの作品は米国の退廃と堕落を象徴しており、「最後の楽園なんてどこにもないんだ」という出口のない状況を歌う皮肉な結果を残すことになった。彼らに夢や希望を伝える目標がなくなり、実質的には「ロングラン」を発表して解散することになる。10数年続いてきたアメリカンロックの歴史はここで一旦幕を閉じる。その重要なモニュメントなのだ。


このレコードはワーナーパイオニアによる日本盤で、
CDでは感じられない時代の重さがずしりと伝わってくる。


相川 潔
元広告会社社員・長崎市生まれ熊本市在住。
ジャズ、ロック、ソウルなどのレコードを追い求めて数十年。名盤、奇盤多数。
レコードは盤、ジャケット、再生機を含めて楽しむべき芸術だと思います。